96の日記

気になった作品や生活のことを。

隣のあなたに仲良くアジア!

みなさんこんばんは。96です。

 

私の知っているあの人は本当にその人?

そんな経験をされたことはあるでしょうか。

 

私は友人が、本当は何をやっている人なのかわからなくなったことがありますが、それとはちょっとニュアンスが違います。

 

アヒルと鴨のコインロッカー

主人公椎名は隣に住む河崎に誘われて、ある事に手を貸すようになるんですが、河崎をしる人物のペットショップ屋の麗子さんや、昔にあった事件からある疑問が浮かんできて、、、

 

視点が変わるなか、今と過去が交互に入れ替わり、物語は意外な結末をむかえます。

 

優しい語り口で書かれている小説ですが、内容はけっこう衝撃です。推理小説ですから事件なのは仕方ないんですが、動物虐待だったり、動物に食べられちゃったり、そもそも主人公もあっさり事件手伝っちゃったり。

伊坂さんはしんどい話をユーモラスと優しい語り口で話すのが魅力の小説家だと思っています。

 

なんとなく流されて、手伝ってしまう椎名が全体として物語を進めやすくしているのかも知れません。

 

私は、仕事であるお宅を訪問していたとき、隣人の方との間に入ることもあったのですが、隣人の方は、褐色の肌のアジアのどこかの国の若い女性2人が3人という、ちょっと謎な隣人の方たちでした。夜になると出かけていくし、昼はほとんど家にいるみたいだし。やたらパーティみたいなことしてるし。いや、楽しそうだけども。でも、そのお宅の方をすごく心配してくれるのか、ちょこちょこ声をかけてくれるのでありがたい気持ちになりました。

 

笑顔が素敵でしたが果たして英語が通じたのか、通じてないのか、しかしもっと意外だったのはわりと良好というか、よい関係を築けていけたことでした。一番挨拶をくれる方たちだったように思います。

 

隣人。仲良くしていきたいですね。

映画版

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

オリンピック、バイク降りるデコ助野郎

皆さまこんばんは。96です。

 

2020年、なる前はまさかオリンピックが中止になるとは思ってもみませんでしたが中止になりましたよね。

 

東京湾大腸菌が検出されるなか泳ぐとはなんたる試練と、みていましたが果たして来年にむけて策をうつのでしょうか。マラソンの暑さ対策にしても水風呂に入れるとか、びっくりな策が多かっただけに、一旦中止になったのは良い面もあったのかもしれません。あ、札幌で走るんでしたか。

 

IOCは追加の費用を請求していますが、しかしスポーツってお金がかかるんですよね。

夏の高校野球も中止とありますが、果たして来年以降復興の敷かれたストーリーを用意して、スポーツをする、みせるという世の中になるんでしょうか。

 

自宅待機から一転集まってスポーツをする。という過熱。

 

音楽も演劇もはたまた人間の生活のだいたいが集まって行うことが主なため、集まることが解禁になった世の中でどう変わってゆくのか注視しています。

 

戻るのか、残るのか、変わるのか、はたまた。

 

さて、前置きが長くなりましたが今日は映画の紹介をしようと思います。

 

<AKIRA>

アキラは大友克洋さんの原作漫画のアニメ映画で1988年に公開された2020年(まさに今)のネオ東京を舞台にしたSF映画です。

カラフルなバイクシーンはスピード感があって、金田のバイクは最後まで一つのキーになります。彼がバイクに乗っていなかったらストーリーが成り立たないと思っています。赤い流線形で大型をおもわせ、とにかくSFっぽいなとおもわせるようなカッコイイバイクです。

 

街中のゴチャゴチャした落書きの書き込みや、

 

指摘している人ももう大勢いますが、オリンピックの中止や感染症対策の失敗を揶揄するような、政府批判を表現したり、とにかく今の世の中を想像していたかのような表現には、極めて驚きを感じます。

 

鉄雄少年がある能力を開花させていく様は、加速度的に映画を進行させていきますが、その鉄雄を心配し続けるガールフレンドの不遇には悲しみしかでてきません。いい子なのに。

 

また、カプセルという薬物もでてきますが、金田の上着の裏にカプセルが描かれているのは皮肉なんでしょうか。

 

そして、さんをつけろよデコ助野郎!という名文句

 

鉄雄に対する金田の気持ちがお互いに見事に行き違う様は、急に人間なんかできるようになると、強がってしまう鉄雄の脆さを、民衆が彼らの事情も知らず鉄雄を支持しだす様と対比しても、滑稽ですが哀しくも面白いです。

 

バイクに乗らなくなったものと乗り続けたものの行く末も鮮明で良いです。

 

AKIRA

AKIRA

  • 発売日: 2020/05/01
  • メディア: Prime Video
 

漫画版

AKIRA 全6巻完結セット(KCデラックス)
 

 

 

 

グラント・グリーンとコルトレーン、サウンド・オブ・ミュージック

お題「ゆっくり見たい映画」

<My favorite thing>

 

<私のお気に入り>といえばみなさまは何を思い浮かべますか。

 

john coltraneサウンド・オブ・ミュージックという方もおおいでしょう。


John Coltrane Quartet - "My Favorite Things"

細やかで、音数の豊かな情熱的なサウンドです。My favorite thingsといったらこの人。

 

 <Sound of music>


My Favorite Things from The Sound of Music

大勢のこどもを抱えたトラップ大佐に歌う修道女が、派遣されどたばたしながらも認められ、やがて大戦にまきこまれていくさまをミュージカルで描いたこの作品。

嵐をこわがるこどもたちに、ジュリー・アンドリュースふんするマリアが歌いかけるシーンはとても和やかで、素敵な様子を感じます。こどもたちとぐっと距離が縮まるシーンの一つですね。

このあとのドレミの歌につながっていくシーンです。大佐にはおこられちゃいますけどね。。。

 

私が紹介したい

<私のお気に入り>は


Grant Green - My Favorite Things

です。

 

なんとコルトレーンと同じピアノのマッコイ・タイナーとドラムのエルビン・ジョーンズをむかえて演奏しています。

アシッドジャズ、ファンクに傾倒する前の60年代のグラント・グリーンbluenoteお抱えのJAZZギタリストとして、活躍していましたから、こういった組み合わせが実現したということでしょうか。

やはり繰り返しの妙がみられるギターは私は好きです。

 

どんな気持ちだったんでしょうか。コルトレーンと同じリズム隊と演奏するのは。

想像がふくらんで楽しいです。

 

My Favorite Things (With Bonus Tracks)

My Favorite Things (With Bonus Tracks)

  • アーティスト:Coltrane, John
  • 発売日: 2010/12/16
  • メディア: CD

 

サウンド・オブ・ミュージック (字幕版)

サウンド・オブ・ミュージック (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

Matador

Matador

  • アーティスト:Green, Grant
  • 発売日: 1993/01/28
  • メディア: CD
 

 

 

 

 

 

 

ビル・エヴァンスをゆっくり聴く映画

お題「ゆっくり見たい映画」

 

こんばんは。96です。

 

ゆっくり見たい映画といったらどんなものを浮かびますか。

 

私が今日思い浮かんだのはジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスの人生と音楽を描いた

こちらの作品です。

 <Time Remembered: Life & Music of Bill Evans>

ビル・エヴァンスの演奏、とくに一緒に演奏したミュージシャンとの関わりが強く描かれています。

 


Bill Evans - Waltz For Debby

ジム・ホールのインタビューやマイルス・デイビスとの演奏の記録。ワルツ・フォー・デビイという曲ができるまでの姪のデビイの証言。家族の証言も胸につまされるものがあります。

 

若くしてジャズ・ピアノで活躍したビル。薬物との関わりもまた色濃く描かれています。恋人のエレインの死や兄の病気なども彼の人生に強く影響したものでしょう。

 

一貫して静かなムードで描かれる作品で、当時のジャズシーンを垣間見えるような内容もとても端正でよかったです。

 

 

もともとクラシックからはいったというビルですが、いろんなジャズアーティストと演奏を重ねていくうちに自らのスタイルを確立していきます。

と同時にヘロインなどの薬物も乱用するようになり、一時はリハビリのかいあって薬物から脱するのですが、また使用をかさねます。

 

時間をかけた自殺ともいわれるビルの生涯。

 

しかしその静かに情熱的な演奏は、ひとの心をうつ演奏です。

 

白人であった彼が、当時のジャズシーンで黒人のなかにまじって演奏することも、とてもたいへんだったのではないかとも思います。

 

そういえばこの映画には出てきませんが、ジャズギタリストのパット・マルティーノも白人で黒人のハーレムにて演奏を重ねたと言われています。70年代でしょうか。

Mac Toughという曲はジャック・マクダフという黒人のジャズオルガニストへ向けて演奏したそうです。


Pat Martino - Mac Tough

 

...全然演奏はビルとちがうんですが、思いっきり扇情するような色気に満ちたjazz演奏というより、ある種都会的な冷たさというか個人的にはちょっと機械的なところも好きで、あとパット・マルティーノは生きています。

 <Live at yoshi's>

 音楽家の人生もほんとに様々ですね。もちろん人生をあまり気にしないで演奏を聴くのも楽しいです。作品は作品、としてみられるのもアーティストの特権ですね。

また人生を垣間見てもすごくファンになれることもあると思います。逆に嫌いになることもあるかもしれません。それだけ、強い惹きつけるものがあるからアーティストは演奏しているのでしょうか。