子育てとコインロッカー
みなさんこんばんわ。96です。
先日、アヒルと鴨のコインロッカーを紹介しましたが、
コインロッカーといえば、村上龍のコインロッカー・ベイビーズですよね。
ですよね。っていいきってしまう。
2018年にはこんな事件もあったそうです。
はっきり言って、赤ちゃんをそだてられない親をせめる理由は、ないと思います。赤ちゃんを育てられるかは、親だけに課せられた問題ではないし、無計画に子どもができたといっても、もしきちんとした愛情のもとに子どもができたのであれば、本来であれば世の中で支えられるような、社会になっていなければ、人の数は減る一方です。
犯罪に巻き込まれてできた場合はまたちがいますが、それでも宿した子どもに罪はないのです。
また、世界の国では様々な子育ての仕方があります。
こちらのみっつを参考にさせていただきました。社会の状況によってもぜんぜん違うとおもいますし、逆に死亡率が高いから今いる命をみんなでたすけあうことは、あるのかもしれません。ヨーロッパとアフリカ、東南アジアでの子育てのしやすさは全然意味がちがうでしょう。
さて、そんなときコインロッカー・ベイビーズを読んでみてはいかがでしょうか。
<英語版>
伊坂幸太郎はロッカーの中に神様をかくしましたが、村上龍は赤ちゃんをかくしたんですね。
自閉的といわれてしまう主人公のキクとハシですが、それぞれの得意な能力を結果的に活かすことになって、生き延びて行きます。キクが陸上を行うシーンの描写はとても力強く、アネモネとの関係も相まってじつに行動的にvividに描かれています。対してハシは歌という表現で生きていきますが、次第に精神を病んでいってしまいます。
限りなく透明に近いブルーが、詩的なその場の情景を写実した文章の色合いが強かったのに対し、コインロッカーベイビーズは散文的な行動的な文章が特徴的です。初期の村上龍の作品としては対比的で面白いかと思います。
あくまでフィクションの世界の話です。しかし、自分の関係していない生き方の人を、想像することから、人とのかかわり、社会というものはできてくるのではないでしょうか。